日本全国周遊記 奈良井宿のとあるお婆ちゃんの言葉 2021.4.24 浮世音作品「奈良井宿」メイキング 今回は、長野県にある宿場町、奈良井宿での浮世音撮影ロケの裏側をご紹介します。 奈良井宿(ならいじゅく)って、聞いたことはありますか?? 奈良井宿は中山道(なかせんどう)にある古い宿場町なんです。中山道とは、江戸時代に整備された五街道のひとつですね。江戸と京都を結んでいる道です。参勤交代にも使われていたような道です。 そのちょうど真ん中あたり、標高の高いところにある宿場町が今回のロケ地「奈良井宿」です。2016年には日本遺産にも認定されているんですよ。 今回の観光課の方に協力いただいて実現することができました。夜のライトアップのお祭り「灯明まつり」 の様子を中心に撮影させていただきました。 近くのお寺「長泉寺」さんででドローンのスタンバイや撮影機材、ピアノの積み下ろしをさせていただきました。 お言葉に甘えて中の長泉寺の「龍の大天上井絵」を見せていただいたのですが、素晴らしいものでした。 天井めいっぱい!カメラに収まりきらないスケールです。 こちらのお寺周辺の風景も浮世音作品に登場しています。 そして服装を見てお分かりの通り、、、時期は2月。長野の2月です。寒い時期でのロケとなりました。道にはまだ雪が残っていました。 浮世音作品シリーズのロケではよくあることなのですが、美しい景色に出会うまでには様々な厳しさがあります。そして、それがあるからこそ感じられる「あたたかさ」に気づけます。 街のあかり、人の優しさ、いろんな温かさを感じながらロケ準備を進めていきます。今回メインの撮影は夜のお祭りですが、明るいうちの風景もドローンで撮影していきます。 いざ、メインの街並みへ。趣のある景色が広がっていて、タイムスリップしたような世界です。なんと約1キロもこのような街並みが続いているんですよ! 遠くには山が見えます。今も昔も、ここから目にする景色はずっと変わっていないのだと思うと・・・本当に感動します。 いわゆる観光地化されすぎてないのが魅力で、コンビニや自動販売機も見当たりません。当時のそのままの建造物が並んでいます。この街並みを守って大切にしていきたいという人達の想いを感じます。 今回のロケではありがたいことに、控えの部屋までご用意いただいてしまいました。ストーブの温かさが身体中に広がっていきます! 美味しいお蕎麦もいただきました。 相模屋そば処さんです。 上品で細く綺麗なお蕎麦。食感も香りもあって最高でした!いかにも宿場町という雰囲気のお店です。ぜひ行ってみてくださいね。 近くのお店にふらっと立ち寄ったら、おばあちゃんが桜の入ったお茶を出してくれました。自家製のお漬物に、おせんべいまで。冷えた体に温かいお茶が染み渡っていきます。 漆の金でできた大垂髪(おすべらし)。家紋は菊。おばあちゃんが大切にされているものなんですって。わざわざ見せてくれました。それにまつわる色んな昔の話も聞かせてくれました。 おばあちゃんとの会話で一番印象に残ったのは、この奈良井宿が好きで、このままを大切にしながら残していきたいと強くおっしゃっていたこと。長年をここで暮らしているおばあちゃんの言葉は、ひとつひとつに重みがあって、しっかりと私の心に響いてくるものばかりでした。 目新しいもので人を集めるのではく、奇をてらったことをするのでもなく、このままの奈良井宿を知って欲しい。ありのままのこの情景をずっと残していきたい。 そんな想いが伝わり、夜に演奏する頃には曲のイメージも出来上がってきていました。 懐かしさの中に輝きがある。この町に残るのは人の温かさ。今も昔も変わらない古い情景の中には光があり、訪れる人達の心を照らしていく。 「灯明まつり」 は、いろんな温かさを感じさせてくれるお祭りでした。 楽曲では心に広がっていく人の温かさや、初めて訪れるのに感じた懐かしさに心躍る様子、昼と夜の輝きの違いも表してみました。 作品では、昼間のシーンと夜のシーンの違いも楽しんでください。 それではご覧ください。 Tweet Share 私が大切にしている「3つの要素」について。 雪山の頂上にピアノを担いで登った日 関連記事 能登半島で大規模な浮世音の作品作り! 奇跡の雲海と出会えた、天空の山城「備中松山城」ロケの裏側! 全国放送/日曜ゴールデン2時間番組で主人公旅人をさせていただきました!